毎日同じ作業の繰り返し…。自動車工場勤務だった私がIT業界を目指した理由

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「このまま一生この仕事をするのかな…」

これは、自動車工場で働いていた頃の私が毎日のように考えていたことです。2交代制で土日休み。早番は6:30~15:30まで。夜勤は18:00~03:00という勤務時間で、月曜から金曜日のサイクルで早番と夜勤が変わっていきます。月間製造数が多い月は残業もあるので夜勤の仕事が終わるのは05:00になることだってあります。

私がこの仕事で一番つらいと感じていたのは、土日明けの月曜日にある早出勤務でした。私が所属していた部署は製造ロボットの管理も担当していたため、月曜日は生産ラインを稼働させる前にロボットの動作確認や立ち上げ作業を行う必要がありました。そのため、出勤時間は朝5時30分。自宅を出る時間を考えると、毎週月曜日は朝4時には起きなければなりませんでした。

さらに大変だったのが、夜勤の週との組み合わせです。夜勤最終日の金曜日は、仕事が終わるのが深夜3時頃。帰宅する頃にはすでに土曜日になっています。夜勤明けなので帰宅後すぐに眠りますが、目が覚める頃には土曜日の午後2時頃。そこから月曜日は再び朝4時起きです。そのため、日曜日の夜は早めに就寝する必要があり、気づけば週末はあっという間に終わってしまいます。

もちろん、早番の週は比較的ゆっくり過ごせる時間もありました。しかし、夜勤明けの週は実質的に自由に使える時間がとても少なく、「休んだ気がしないまま月曜日を迎える」という生活を何年も繰り返していました。

当時はそれが当たり前だと思っていましたが、IT業界で働いている今振り返ると、心身ともにかなり負担の大きい働き方だったと感じています。朝早く起きて出勤し、決められた持ち場で同じ作業を繰り返す。休憩時間になれば食堂へ行き、仕事が終われば家に帰って寝る。また翌日も同じ一日が始まる。

もちろん、仕事が嫌いだったわけではありません。生活も安定していましたし、大企業だったので福利厚生もしっかりしていました。それでも、心のどこかでずっと感じていたことがあります。

「このままで本当にいいのだろうか。」


毎日頑張っているのに、何も積み上がっていない気がした

私は塗装課に配属され、毎日同じ工程を担当していました。しかも車に色を塗る前の工程だったためすべてが鼠色の車の形をした鉄板です。視覚的にも何の楽しみもありません。仕事は覚えてしまえば、決められた手順を正確にこなすことが求められます。もちろん責任のある仕事ですが、何年働いても思ってしまうことがありました。

「今の自分は、5年前と比べて何が成長したんだろう。」

年数を重ねれば仕事には慣れます。でも、それは市場価値が上がっていることとは違います。もし会社を辞めたら、自分には何が残るんだろう。そう考えることが少しずつ増えていきました。


周りは誰も辞めない。それが逆に怖かった

私が働いていた会社は大手自動車メーカーだったため、多くの社員が定年まで勤め上げます。地方ではよくあることですが、「一つの会社で長く働き、結婚して、家を建て、定年まで勤める」という生き方が、ごく当たり前の価値観として根付いていました。周りの先輩たちも、「あと20年頑張るか。」と、何気ない会話を交わしながら毎日仕事をしていました。

そんなある日、50代後半の先輩社員が、私と同じラインで同じ作業をしている姿を見て、強く印象に残ったことがあります。ライン作業は、その日の生産台数によってラインの流れるスピードが変わります。生産台数が多い日はラインの速度も上がり、同じ作業でも体力的な負担は大きくなります。年齢を重ねるにつれて、どうしても若い頃と同じようには体が動かなくなります。それでも、その先輩は私より20歳以上も年上でありながら、同じスピードのラインで懸命に作業を続けていました。

その姿を見たとき、ふと頭に浮かんだのです。「このままここで働き続けたら、自分も20年後には同じ場所で同じ仕事をしているのかもしれない。」もちろん、その先輩を否定したいわけではありません。長年会社を支え、多くの経験を積んできた尊敬できる先輩です。

ただ、その姿を見たからこそ、私は「人生を変えたいなら、できるだけ早く決断し、行動することが何より大切なんだ」と強く感じました。

「自分は別の人生を歩みたい。」

その思いが、私が新しい一歩を踏み出す大きなきっかけになりました。


でも、何をすればいいのか分からなかった

「この会社を辞めたい。」そう思うことは何度もありました。でも、次に何をすればいいのかがまったく分かりませんでした。一番の理由は、私の周りに会社を辞めて新しいことへ挑戦した人が誰もいなかったからです。

地元では、一つの会社に長く勤めることが当たり前でした。転職をするとしても、同じ製造業の会社へ移るくらいで、まったく違う業界や職種に挑戦する人はほとんどいません。だから、私の中には「転職」という選択肢はあっても、「自分にもできる」というイメージが湧かなかったのです。

さらに、自分にはこれといった武器もありませんでした。

  • 大学を卒業しているわけでもない。
  • 特別な資格を持っているわけでもない。
  • 他の会社で評価されるようなスキルもない。

そんな状態で転職サイトを開いてみても、目に入ってくるのは工場や製造業の求人ばかりでした。「やっぱり自分にできる仕事は、このくらいしかないのかな……。」そう思うたびに、将来への不安は大きくなる一方でした。

今振り返ると、仕事そのものよりも、「自分には選択肢がない」と思い込んでいたことが、一番つらかったのかもしれません。


なぜIT業界だったのか

そんな中で、なんとなく興味を持ったのがIT業界でした。きっかけはとあるドラマです。きれいなオフィスできれいな服を着て、パソコンを操作している感じがとてもかっこいいと思っていました。そういう当時の私にとって、IT業界は少し憧れの存在でした。スーツやオフィスカジュアルで働き、パソコンを使って仕事をしている姿を見て、「なんだかかっこいいな」と漠然と思っていました。

「自分もそんな仕事をしてみたい。」そう考えたときに真っ先に思い浮かんだのが、プログラミングやシステム開発などのIT業界でした。今思えばこの業界はそんなきれいな感じではなかったです笑

もちろん、その頃はIT業界について詳しく知っていたわけではありません。ただ、私の中にはこんなイメージがありました。

  • 将来性がありそう
  • 手に職がつきそう
  • 年収も高そう

今振り返れば、かなり漠然としたイメージだったと思います。それでも、この考えは決して間違ってはいませんでした。実際にIT業界へ転職してみると、スキルを身につけることで仕事の選択肢は広がり、経験を積むほど市場価値も高めていける世界でした。

そして当時の私には、一つだけ確信していたことがあります。「今のまま何もしなければ、何も変わらない。」だからこそ、私は未経験でも挑戦できるIT企業を探し始めました。

知識も経験もゼロでしたが、「挑戦しなければ今の生活は一生変わらない」。そんな思いだけを胸に、人生で初めて本気の転職活動を始めたのです。


「自分には無理かもしれない」と何度も思った

転職活動を始めても、不安ばかりでした。本当に未経験でも採用されるのか。ITなんて触ったこともない自分がやっていけるのか。面接では何を話せばいいのか。分からないことだらけです。それでも応募を続けたのは、「挑戦しなかった後悔だけはしたくない。」という気持ちがあったからです。


あの頃の自分に伝えたいこと

今振り返ると、あの頃の私は特別な能力があったわけではありません。プログラミングもできませんでしたし、IT用語もほとんど知りませんでした。それでも一歩踏み出したことで、人生はこんなにも簡単に変わるんだなと思いました。もちろん、転職したからといってすべてが順風満帆だったわけではありません。覚えることも多く、何度も壁にぶつかって辞めたいと思うことも何度もありました。

それでも、「あのとき挑戦してよかった。」そう思える毎日を送れています。


今、自分の仕事に悩んでいるあなたへ

もし今、毎日同じ仕事を繰り返し、「このままでいいのかな。」そんな気持ちを抱えているなら、その感覚は決しておかしいものではありません。環境を変えたいと思うことも、将来に不安を感じることも、ごく自然なことです。私もまったく同じことを考えていました。だからこそ伝えたいのは、最初から明確な目標や完璧な計画なんて必要ないということです。私がIT業界を目指した理由も、「将来性がありそう」「手に職を付けたい」という漠然としたものでした。それでも、一歩踏み出したことで、少しずつ見える景色は変わっていきました。

この記事があなたの人生を変えるきっかけになることを祈っています。

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