SES企業へ入社して最初の1週間は、C#を使ったプログラミング研修が行われました。ここでは変数や条件分岐、繰り返し処理など、プログラミングの基本的な考え方を学びます。
当時の私はプログラミング未経験だったため、「これから何か月もプログラミングを勉強していくんだろう」と思っていました。
しかし、1週間ほど経つと先生から「来週からSalesforceの研修に入ります。」と言われました。実は、この会社でいう「プログラミング研修」とは、Salesforceエンジニアとして現場で活躍するための研修だったのです。
Salesforceとは何かを学ぶところからスタート
Salesforce(セールスフォース)という言葉を聞いたことがある人は多いかもしれませんが、当時の私は名前すら知りませんでした。
研修ではまず、
- Salesforceとは何か
- CRMとは何か
- 企業がSalesforceを導入する理由
- Salesforceで何ができるのか
といった基礎知識から学びました。
未経験者向けの研修だったため、専門用語も一つひとつ丁寧に説明してもらえました。
オブジェクト・項目・レイアウトなど基本操作を学ぶ
基礎を学んだ後は、実際にSalesforceを操作しながら勉強を進めます。最初に学ぶ内容は、
- オブジェクト
- 項目
- ページレイアウト
- タブ
- アプリケーション
など、Salesforceを構成する基本的な要素です。最初は聞き慣れない言葉ばかりで戸惑いましたが、実際に画面を触りながら設定していくことで、少しずつ理解できるようになりました。Salesforceはプログラミングを書かなくても画面操作でシステムを構築できるため、IT未経験者でも比較的取り組みやすいと感じました。がっつりコードを書くイメージをしていたので、ここにきて少しハードルが下がった気がしました。
レポート・ダッシュボードでデータを見える化する
研修が進むと、次はレポートやダッシュボードの作成も学びます。Salesforceには、蓄積されたデータを集計し、グラフなどで見える化する機能があります。
例えば、
- 個人の営業成績
- 商談の進捗状況
- 問い合わせ件数と対応完了件数の比率
などをリアルタイムで確認できるため、多くの企業で活用されています。ここまで来ると、「Salesforceは顧客管理だけではなく、経営判断にも役立つツールなんだ」ということが理解できるようになりました。
一番難しかったのは「フロー」の作成
研修の中で最も難しいと感じたのが、フロー機能です。フローとは、Salesforceの業務を自動化する機能で、例えば、
- レコード作成時に自動でメールを送る
- 条件に応じて承認申請を行う
- データを自動更新する
といった処理をノーコードで作成できます。ノーコードというのはプログラミング言語を使用しないことを指し、感覚的なパソコン操作で自動化を実現できるのです。当時は何度説明を聞いても理解できず、かなり苦戦しました。実際に現場へ出た今でも思いますが、フローは研修だけで完全に理解するのは難しい分野です。
現場で実践経験を積みながら少しずつ理解が深まっていくものだと感じています。Salesforceはプログラミング経験がなくてもプロセスを構築できるというのがウリですが、それでもフローを習得するのは未経験者にとってとてもハードルが高いことだと思います。
最終課題では実際の案件を想定した構築を行う
研修の最後には、最終課題が用意されていました。先生から要件が提示され、「この要件を満たすSalesforce環境を構築してください。」という課題に取り組みます。必要なオブジェクトや項目を作成し、画面を設計し、レポートなども含めて一つのシステムを完成させます。これは実際の現場でお客様から要件を受けて構築する流れを意識した内容でした。
作成要件は以下の通りです↓
「営業担当者が商談を登録し、受注したら関連する商談商品の金額を集計して取引先の売上情報を更新する」
- オブジェクト設計
- 必要な項目作成
- ページレイアウト
- レポート・ダッシュボード
- フロー
- 最後に設計内容を説明
特にフローでループを使用する要件だったので、そこに何日も時間をかけてしまったことを今でも覚えています。未経験からの研修で、ループを使った要件ってなかなか難易度高い課題だったなと今となって思います。
作ったものを先生へプレゼンする
構築が終わったら、それで終わりではありません。完成した内容を先生へ説明する時間があります。「なぜこの設計にしたのか」「この設定にはどんな意味があるのか」といったことを自分の言葉で説明しなければなりません。この研修は、システムを作る技術だけではなく、お客様やプロジェクトメンバーへ説明する力を身につけることも目的としていたのだと思います。今振り返ると、この経験は実際の仕事でも非常に役立っています。
研修後はSalesforce認定アドミニストレーター試験の勉強
最終課題をクリアすると、研修は一段落します。その後は、自習を中心とした資格取得期間に入りました。目標は、Salesforce認定アドミニストレーター資格への合格です。勉強では、会社が用意した想定問題、過去問題、Trailhead、Salesforce公式ドキュメントなどを活用しながら学習を進めます。
試験日になると各自試験会場へ行き、受験後は先生へ結果を報告する流れでした。Salesforceの試験は、合否がすぐにパソコンの画面に表示されます。この瞬間がとてもドキドキしたのを覚えています。事前に講師の方から今回会社で、この試験に落ちた人はほんの数人しかいないと聞かされていたので自分がその数人になったらどうしようと思っていましたが、結構余裕のある点数で合格でき、ほかのメンバーも全員合格していました。
試験に合格すると、研修修了となり、いよいよSESエンジニアとして客先企業との面談へ進むことになります。この最低限の資格を取ると、企業に紹介していいエンジニアとなり、営業担当者が案件を持ってきてくれます。
ここから本格的なエンジニア人生が始まるのです。
まとめ
私が受けたSalesforce研修は、単なる座学ではありませんでした。基礎知識の習得から実際の構築演習、プレゼンテーション、資格取得まで、一連の流れを経験することで、現場へ出るための土台を作ることができました。研修中は難しいと感じる場面もたくさんありましたが、特に重要だと感じたのは次の3点です。
- Salesforceの基本的な考え方を理解すること
- 実際に画面を触って構築すること
- 分からないことは研修中に積極的に質問すること
未経験からIT業界へ挑戦する方にとって、最初は不安も多いと思います。
しかし、研修は未経験者を前提として進められることがほとんどです。焦って完璧を目指す必要はありません。一歩ずつ知識を積み重ねていけば、必ず成長できます。
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私自身も、32歳で未経験からIT業界へ転職し、SES企業での常駐経験を経て、事業会社にてSalesforceを活用した社内DX推進の担当などをしていました。
だからこそ、
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